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第二夜/名代箱根そば 本陣・新宿

コミティアで出会った「コロッケそば」の同人誌「このコロッケそばがうまい!」に触発されて書き出した、コロッケそばレポート。今回が第2回目。先述の本でも触れられているようにルーツというと「よしだそば」というのがあるけれど、「立ち食いB級そば」としのコロッケそばの元祖はどうやら「箱根そば」っぽい。と、いうわけで、二回目にして王道、小田急沿線でおなじみの「箱根そば」です!

⚫︎名代箱根そば 本陣・新宿

小田急沿線住人なら、確実に一度は足を運んでいるであろう箱根そば。個人的には、梅が丘駅に住んでいた10年ほど前、旧下北沢駅の箱根そばは、かなりの回数食べていたと思います。ちょっと小綺麗感があるので、立ち食い初心者でも入りやすい。また、最近では、富士そば以上に、頻繁に「季節メニュー」なんかを繰り出してくるようになっていて、イメージは「昔懐かしの駅そば」というよりも、ファストフード寄りのこじゃれた印象があるチェーンだと思います。今回、足を向けたのは、まさにそんな箱根そばの本店ともいうべき、新宿駅の小田急改札前にある「本陣」。派手めなポスターでは、おすすめ季節メニューとして「舞茸・茄子・春菊天」そば、うどん。「鶏きのこつけせいろ」そば、うどん。なんてのがありました。ちょっと、おしゃれ方面に寄りすぎじゃないの?とは思いますが、売れ行きはどうなんでしょうね?

肝心のコロッケそばですが、10年ぶりくらいに食べて大きな発見がありました。ここのコロッケは、カレー風味なんですよ!懐かしい昭和っぽい惣菜として、確かにカレーコロッケというのが流行った時期ってあったと思います。コンビニ弁当のコロッケだったり、定食のおまけについてくるコロッケだったりが、カレーコロッケになっていた時期ってあったんですよ。おそらくは、カレー風味を加えることによって、ちょっとリッチな感じしないですかね?的なあざとい発想があったんだと思います。結果は、ご存知の通り。現在、カレーコロッケに出会うことなどありませんよね。たぶん、浅はかな考えが見透かされ、飽きられてしまったからだと思います。「俺は、フツーのコロッケが食いたいんだよ!」みたいな客の意見があったに違いありません。

そんなカレーコロッケが入っているのが「箱根そば」のコロッケそばなんです。どうやら歴史を紐解くと、立ち食いそばの元祖としてのこの店では、発売当初から「カレーコロッケ」だったという話。いいですか?ここ重要ですよ。そこから考えれば、コロッケそばというメニューの王道は「カレーコロッケそば」である、とも言えるわけです。「カレーコロッケであること」を前提に作られた食べ物が「コロッケそば」。これは、絶対に忘れてはならない重要な点だと思います。

そば自体は、富士そば同様、特にそば粉の香りなどない、味もそっけもないプレーンなタイプ。富士そばに比べると、若干ソフトなのどごしに感じます。出汁は、醤油濃いめ。塩辛さを考えると、いわゆる関西人に嫌われそうなレベルですが、そんなところはオレには素朴に思えます。コロッケは硬めに揚げてある感じ。さすが本陣、お客の回転が早いのか、コロッケも比較的暖かい状態。序盤は、それなりのザクザク感が感じられますが、コロッケ単体のレベルとしては、安っぽい惣菜レベルです。カレー風味のおかげか、じゃがイモの味わいもなく、むしろ小麦粉のつなぎで引き伸ばされたマッシュポテト揚げに近い感覚です。ただし、そこはカレー風味の楽しさ。そばをすすりながら、コロッケをかじれば、ガラッと味が変化します。そう、単なる醤油濃いめのかけそばが、カレー風味のそばへと華麗に変身!(ダジャレになってしまったが意図的なものではないです)。さらにつゆにコロッケを沈め、グズグズになったコロッケを溶かしていくと、カレー風味がさらに際立ち、食べ始めとは明らかに変わった味わいへとチェンジするのです。このダイナミズム!つけあわせに乗せられているのが、茹でほうれん草というのも、濃いめのつゆによく合います。コロッケそばのオリジナルの凄みを感じました。

ただ、お値段がほか店に比べて高めです。店舗によって値段が変わるものと思えますが、立ち食いそばで490円というのはいかがなもんだろうな?とは思いますね。(新宿の「本陣」は他店舗とブランドわけされているので、お値段高めの様子)

住所/東京都新宿区西新宿1-1-3
            小田急新宿駅地下コンコース
 
アクセス/小田急新宿駅西口地下改札を出てすぐ
 
TEL/03-3342-6863
 
営業時間/6:30~23:00(日祝6:30~22:00)
 
定休日/無休

コロッケそば:490円



 
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